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「別冊映画秘宝:円谷プロSFドラマ大図鑑」 [BOOKs]

 久しぶりにブログに記すのが宣伝というのは気がひけるが、このたび洋泉社より「別冊映画秘宝:円谷プロSFドラマ大図鑑」というMOOKが出た。
わしは昨年末の「映画秘宝別冊:危機一発スパイ映画読本」に続いて、この本にもちょっとだけ文章を寄せている。
目次にある「Qとは何か?」の敵組織の人脈図とコメント。
それに欄外にある「MJ豆知識」だ。

今年は円谷プロ50周年ということで、関係書籍がたくさん出ているけれど、これはもうそんな中でも最高にマニアックな一冊と言えるだろう。
世紀の大失敗作。見た人は口を揃えて「面白くない!」という「マイティジャック」が全編の約半分を占めるという誌面構成。残りが「猿の軍団」や「スターウルフ」である点。
こんなの誰が読むのか?と思う人も、自分の心と正直に向き合ってみなさい。「マイティジャック」に対する興味が無い特撮ファンはいないのだ。
面白くないけど、興味が尽きぬ作品。それが「マイティジャック」なのだ!

面白いけど興味深くない作品。いっぱいあるよね。セオリー通りに作られたハリウッド映画なんかがそうだ。
凄く面白いけど、見てる端からどんどん頭の中から消えていく。見終わった時にはただ単に「面白かった」という記憶しか残ってないような映画。最近も見たよね。

「マイティジャック」はそんな作品の真逆に位置する。徹底的に面白くないが、素晴らしく興味深いのだ。
面白くない、ということすら興味深い。記憶の中には興味津々という名の疵が残る。
45年間。誰にも忘れられずに語り継がれた理由はそれだ。
面白いけど興味深くない作品より、面白くないけど興味深い作品の方が優先順位が上の人。すなわち「通」のための作品の最右翼が「マイティジャック」だ。

この本は何故この作品が「面白くないのか?」を解説していない。それは実際に作品を見れば誰でもわかることだ。
この本を読めば「マイティジャック」が何故「興味深いのか?」ということが理解できる仕組みになっている。

おそらく出版史上、最も真面目に、最も熱く、「マイティジャック」について書かれた書籍だと思う。
そんな書籍に関係することができて、わしは本当に幸せだと感じている。

「マイティジャック」が「面白くないから嫌いな人」にはぜひ読んでいただきたいし、「面白くないのに好きな人」は、その謎を解く意味でも読んでもらいたい。

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