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スピーカーの下に板を敷く [オーディオ&ビジュアル]

畳の上に直にスピーカーを設置すると、当然、ぐらぐらする。毛足の長い絨毯もまた同じ。
そういった環境で音を出すと、あまり好ましくない結果となる・・・場合が多い。
断言しないのは、畳の上に直置きしたスピーカーから出る音が好きだ、という人もいるからである。
全ての人が同じ美意識をもっているわけではなく、耳の構造、脳の構造によっても聞こえ方は千差万別。
だから、絶対ダメっていうわけではないが、まあ、一般的には「スピーカーはがっちりした土台に設置するのが好ましい」ということになっている。

わしも一時、畳の部屋でオーディオをやっていたことがあるが、わしにとっては、あまり良くなかった。
音のキレが悪く、びしっとした感じが出ない。
そこでタオックの棚板をスピーカーの下に敷いたら、非常に音が締まった感じになった。
一瞬にして靄が晴れたような感じ。
あ~やっぱり畳はダメなんだな。もし床が畳でなくて、板張りだったら、どんなにいいだろう・・・
と嘆いたものだ。
タオックの棚板は大きいものだったが、その端っこを足で踏むと、やはりグラッとくるのである。
いや、まあ、そんな乱暴な力は音楽鑑賞時にはかからないのであるから、それは本来気にしてはならぬことなのかもしれないが、わしは畳のルーズさを憎んだものである。

 さて今の「物置シアター」は一応フローリング構造ではあが、なんせ安普請であるから、板が張ってあるとはいえ、その板材の厚みは薄く、質もよろしくない。
スピーカーの周辺の板にグッと体重をかけてみると、やはりわずかではあるが、ぐらつく感じである。
畳よりははるかにまし、畳にタオックの棚板よりも安定度は高いけれど、もっとがっしりしてほしい。
がっしりするほど、スピーカーの本領が発揮され、もっとびしっとした音になるに違いない。どんな音なのかは想像もできないけど、そんな気がするのである。
現状の音には大きな不満がない。しかし「もっと良くなる要素」として床材の強度に「気づいている」というのが良くない。
時に、その「気」が押し寄せてきて、わしを脅迫するのだ。「床を固めよ!」と。

 そこでタオックの棚板を敷いてみた。
畳の時はあれだけ効果があったのだから、今回も・・・と思ったが、変化はよくわからなかった。
ただ大変な精神的安定感が得られた。
「床を固めよ!」という悪魔の声が聞こえなくっただけでも立派な効果である。

しかし問題が生じた。タオックの棚板は2センチぐらいあるのだが、現状でスピーカーを2センチ持ち上げると、映画鑑賞の際、支障が生じるのだ。
 画面にスピーカーの影が映りこんでしまうのだ。現状、ギリギリにセットされたプロジェクターの光路をわずかにさえぎるのである。それだけでなくエンクロージャのエッジの部分が光ってしまう。

 プロジェクターとスクリーンを2センチ上方に設置しなおせば、この問題は解決するのはずだが、今の環境ではその余裕がない。1センチも動かせないのだ。

 そこでもっと薄い板材でもってスピーカーを支えることにした。
硬く、たわまない材料で、音質的にも問題が少なそうなもの、といえば金属だ。
厚さ3mmぐらいの銅板があれば理想的だが、近所のホームセンターでは、小さいサイズで厚みも薄いものしか売られていなかった。しかも大変高価である。

 代わりに厚さ3ミリのアルミボードを見つけた。十分な厚みであり、重さも十分にある。30×40センチあるので、フローリングの板材の上に置くと、3枚ぐらいの板材に均一に重さを加えダンピング可能だ。
価格も一枚2000円と手頃。
 これしかない。この上にスピーカーのスパイクを受ける真鍮の凹面インシュレーターが乗ると、ビジュアル的にもイカしている。

 考えすぎると(はたしてこれでいいのか?)と色々不安になってしまうので、何も考えずにアルミボード2枚をレジに持って行った。(多くの人は、こういう買い方を「無駄遣い」というようだが、オーディオ趣味としては大変賢い買い方なのだ。こういう板でもオーディオショップで買うとウン万円以上するわけだから)

 さて結果であるが、正直に言うと、音質的に何がどう変わったのかは「わからない」のである。
元と同じのようにも思えるし、どこかしら違うようにも思える。
だが気持ち的には大いに落ち着いた。これでいいのだ。
スピーカーの周辺で団十郎のように足踏みしても、肉眼で確認できるような揺れは生じなくなった。
この安心感。4000円なら安い出費である。
(もちろんプロジェクターの位置はそのままで大丈夫である)

 よろこんでMM氏に報告すると「アルミの板を敷くなんていうのは聞いたことがない」というが、だからどうしたというのか?
 オーディオ専用のバカ高い板を買っても、得られるメリットの多くは精神的なものだ。同じ安心感を安く買ったんだから、わしは偉いと思う。
IMGP0750.jpg

エンクロージャやユニットに使われることもあるのだからアルミはオーディオ的に悪い素材ではないはずだ。
ぴかぴか艶々なので、見た目もよい。

IMGP0751.jpg

最近サラウンドに戻し、サラウンドに相応しいフライングモールのアンプ(修理した)に再登場ねがった。
IMGP0752.jpg
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J・KOYAMA

ツイッターしてないんで、ここに。

SFドラマ大図鑑、読了しました!
三一十さん、次はぜひ本誌の方に…という感じですね。
インタビューでは、久保菜穂子の父が柳生新陰流の師範というのにオドロキました。

円谷英二は1968年4月、公開直前に行われた『2001年宇宙の旅』の試写会に行ってるそうですけど、何も書き残していない様子。
『MJ』1回目の視聴率がアレだったので、それどころじゃなかったかも知れませんよ。

今日は名古屋圏も豪雨で大変な一日、疲れました。
まだ予断は許しませんが。
by J・KOYAMA (2013-09-04 23:57) 

三一十四四二三

どうもありがとうございます。

何で私のところに依頼が来たのでしょうか?
007はわからないでもないのですが・・・

依頼を受けたのは5月末でしたが、実際に動き出したのは8月からで、最後に依頼が来たQの組織構成とその考察は締め切り(8月16日)直前でした。
しかも締め切り前日に改稿の指示があり、
「できなければこちら(編集部)で修正する」
と言われた時はゾッとしました。
昼休みの一時間で全部書き直してギリギリセーフでした。
(Qを旧日本軍、MJを米軍の暗喩と考えたのですが、これは逆だ、という見解でしたね)
 

今回もネタが出なかったらKOYAMAさんに協力してもらおうか?と考えていました。今のところ次の話はありませんが、早書きを必要とする時や書き手が少ないテーマの時に機会があるかもしれません。その時、困ったら助けてください。
by 三一十四四二三 (2013-09-05 10:53) 

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