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二機種両立の結果 [オーディオ&ビジュアル]

外側に配したダリZENSOR7は、あまり音質的な影響を受けなかった。
スピーカー間が広くなったが、中抜けすることはなく、ややボーカルが薄味になったもののストレスを感じさせるような変化はなかった。
このスピーカーはあまり設置に神経質でなく鷹揚なところがあった(悪く言えば鈍感なスピーカーであり、わりといい加減なのだ)ので、内側に別種のスピーカーが置かれても問題ないのだ。
逆に拍子抜けしてしまった。前にも書いたが楽に使える反面「弄りがいのない」スピーカーである。オーディオを趣味とする者にとっては面白くないスピーカーとも言える。

内側に置いたマイクロピュアCz310ES。これは逆に大変神経質なスピーカーであり、セッティングにも敏感だ。よって、今回のような逆境に対して反応があった。
音場の広がりがなくなり、両サイドのZENSOR7の間にだけコンパクトにまとまってしまった。
スケールが小さくなったのだ。
見た目通り、狭いところで鳴っている、という感じだ。(見た目の影響もあるか?)
しかし、本質的な音質にはあまり影響を感じなかった。
美音は健在で、心配した別種スピーカーの干渉による濁りのようなものは聴感的には無い。
スケールが小さくなったのは、むしろスピーカー間の間隔が狭くなったことに起因しているのかもしれない。

以上が簡単な感想である。聞き込んでいくともっと感じるモノがあるかもしれないが、ZENSOR7は、ほぼ問題なし、Cz310ESは魅力が2割減というところか。
これなら問題は(今のところは)ない。来客の反応の方が大袈裟になりそうだが、それは今後のお楽しみだ。

メタルラックも特に問題はなかった。
対策が功を奏したのか?もともとラックの影響など無視していいレベルなのか?
案外オーディオという趣味は深そうで浅いのかも知れないなあ。

メタルラックはどうか? [オーディオ&ビジュアル]

アンプとCDプレーヤーはメタルラック(ワイヤーラック)に収納してみた。
(タオックのラックは背が高すぎてセンタースピーカーの底辺にまで達するので、プロジェクター脇のAV機器収納に回した)
メタルラックはビンビン鳴くのではないか?と思われがちだが、機器によるダンピングでもかなり鳴きを抑えることができるし、棚板部分を工夫することで聴診器で検聴してもわからないほど共鳴しなくなった。
またパイプカッターで簡単に高さ方向を調整できるので、機器に合わせて最小限のサイズにすることができる。
パイプの中にはちょうど鉛筆が入ったので、鳴き止めに差し込んでおいた。
さらに横方向のたわみを防止するために天板部分棚板を2重にしたことで、転がしても鳴かないソリッドな塊となった。
足には無反発ゴム(100円ショップ)を配して、総額3000円ちょっと。
機器とピッタリサイズなので見た目も悪くない。
これで音に何も影響がなければ、数万円のラックなどバカバカしいということになるが・・・はたして結果は?
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タブーに挑む新セッティング [オーディオ&ビジュアル]

前にも書いたが、二組のスピーカーのどちらにも愛着があり、また、その性格が全く異なるスピーカーなので、どちらか一方をあきらめることができ無い状況が長く続いていた。
なんとか二組(マイクロピュアCz310ESとダリZENSOR7)を共存両立できないか思案していたのだが、部屋の状況からして、それぞれが干渉しない位置にセットすることは不可能であることがわかった。
そこで小型のCz310ESは母屋のサブシステム(というほど立派なものではない)で使っていたが、どうしても物置シアターに両者を置きたいという気持ちが高まり、仕方なく以下のようにセッティングすることにした。
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これはオーディオの常識からして、最も問題があるセッティングである。
外側のZENSOR7は、内側に共鳴する障害物を置いた再生になり、内側のCz310ESは、外側に共鳴する衝立を立てた形での再生になる。
さらに言えば、ZENSOR7は横方向に広すぎるし、Cz310ESは狭すぎる。両者の最適幅は、それぞれの機種の中間あたりになるので、ベストな位置を両者とも外した配置になってしまうのだ。

これによる音質の損失はどの程度になるのか?
オーディオショップでは複数の機種を並べているし。これは販売目的上仕方がないことだが、そこで各機種の聞き分けができぬほど反響しあうことはないので、案外これでも問題はないのか?
労力と時間が無駄にならぬことを祈りつつ作業を進めた。(スピーカーを動かすのは大変なのだ)

これでそれぞれの美点が2割づつ引かれたとしても、暖色系美音のZENSOR7と鋭角的美音のCz310ESが手軽に切り替えて鑑賞できるようになれば、儲けものだ。しかし3割ロスがあるなら、諦めねばならぬ。またスピーカーの位置を戻さねばならない。それは腰だけでなく、精神的にも大きなダメージとなるだろう。

ZENSOR7の包容力のあるややルーズな低音。これは映画鑑賞に欠かせぬ要素である。
Cz310ESの天にも届くような高域の伸び、ボーカルのキレ。これでなければ再生できぬ音源が確かに存在するのだ。
両者の両立は、わしの悲願である。
なんとか上手くいってくれ!
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段違い配置にしてみたが、これで少しでも物理的な干渉を抑えることができるだろうか?
両スピーカーとも箱が鳴くタイプなのが厳しいところだ。


パイオニア A-50 [オーディオ&ビジュアル]

物置シアターの新アンプ「パイオニアA-50」。
D級アンプで「AVアンプで培った技術をピュアに還元する形で作られた」というから、もうピュア派にしてみれば突っ込みどころ満載の機種ということになるだろう。
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ショップで試聴したのが4か月ほど前。それは一つ上のランクのA-70だったが、この「デジタル」「AVアンプの技術」といった文言が、いかにピュア派に嫌われているかがよくわかった。
参加者の多くはろくに聞きもせずに、「パイオニアはもうダメだね~」とか言ってるのだ。
「デジタル」で「AVアンプ」だからもうわかったわかった!という感じなんだな。

しかし、これはそんなに悪いアンプではないのだ。
わしはフライングモールのアンプを長く使っていた(先日2度目の故障)こともあって、デジタルに対する偏見が無いから、わりと冷静に試聴できたのだが、フラットでクールでシックな、どちらかと言えば地味目の音を出すアンプなんだな。
悪く言えば淡々としすぎているんだけど、耳触りが良くて嘘の少ない、長く付き合えそうなアンプだと思ったのだ。

 まあ、その時は買うつもりはなかったんだが、先に書いたようにフライングモールが壊れたので、よし、これにするか、ということになった。
A-70じゃなくて下のA-50にしたのは、A-70はA-50にDACの機能を追加しただけで基本的には同じアンプ(らしい)と店のおじさんが言ったからだ。それにA-50はとても値引き率が高くて安いのだ!
(この安さの原因に「人気薄」もあるのだろうか?)

在庫があったのですぐに物置シアターに運んで結線。
お~、いけるいける。わしはこういう涼しい感じの音が好きなんだ。
かつて使ったGOLDMUNDのSRの音にちょっと近い。あそこまでなめらかクリーミイじゃないけれど、涼しさはよく似てる。(そういえばGOLDMUNDはパイオニアのCDプレーヤーの中身を使って自社製品を作っていて、ちょっと話題になったが、やはり相通じる音の感覚があるのだろうか?)

やや押し出しの弱さや濃厚さに欠けるといった弱点もあるが、わしはこれはとても良い美音系のアンプだと思う。D級とかAVアンプの技術とか、そういったことを言わずに売ればよく売れたんじゃないかな?
オーディオは8割方イメージの世界だから怖いよね。

スピーカーの下に板を敷く [オーディオ&ビジュアル]

畳の上に直にスピーカーを設置すると、当然、ぐらぐらする。毛足の長い絨毯もまた同じ。
そういった環境で音を出すと、あまり好ましくない結果となる・・・場合が多い。
断言しないのは、畳の上に直置きしたスピーカーから出る音が好きだ、という人もいるからである。
全ての人が同じ美意識をもっているわけではなく、耳の構造、脳の構造によっても聞こえ方は千差万別。
だから、絶対ダメっていうわけではないが、まあ、一般的には「スピーカーはがっちりした土台に設置するのが好ましい」ということになっている。

わしも一時、畳の部屋でオーディオをやっていたことがあるが、わしにとっては、あまり良くなかった。
音のキレが悪く、びしっとした感じが出ない。
そこでタオックの棚板をスピーカーの下に敷いたら、非常に音が締まった感じになった。
一瞬にして靄が晴れたような感じ。
あ~やっぱり畳はダメなんだな。もし床が畳でなくて、板張りだったら、どんなにいいだろう・・・
と嘆いたものだ。
タオックの棚板は大きいものだったが、その端っこを足で踏むと、やはりグラッとくるのである。
いや、まあ、そんな乱暴な力は音楽鑑賞時にはかからないのであるから、それは本来気にしてはならぬことなのかもしれないが、わしは畳のルーズさを憎んだものである。

 さて今の「物置シアター」は一応フローリング構造ではあが、なんせ安普請であるから、板が張ってあるとはいえ、その板材の厚みは薄く、質もよろしくない。
スピーカーの周辺の板にグッと体重をかけてみると、やはりわずかではあるが、ぐらつく感じである。
畳よりははるかにまし、畳にタオックの棚板よりも安定度は高いけれど、もっとがっしりしてほしい。
がっしりするほど、スピーカーの本領が発揮され、もっとびしっとした音になるに違いない。どんな音なのかは想像もできないけど、そんな気がするのである。
現状の音には大きな不満がない。しかし「もっと良くなる要素」として床材の強度に「気づいている」というのが良くない。
時に、その「気」が押し寄せてきて、わしを脅迫するのだ。「床を固めよ!」と。

 そこでタオックの棚板を敷いてみた。
畳の時はあれだけ効果があったのだから、今回も・・・と思ったが、変化はよくわからなかった。
ただ大変な精神的安定感が得られた。
「床を固めよ!」という悪魔の声が聞こえなくっただけでも立派な効果である。

しかし問題が生じた。タオックの棚板は2センチぐらいあるのだが、現状でスピーカーを2センチ持ち上げると、映画鑑賞の際、支障が生じるのだ。
 画面にスピーカーの影が映りこんでしまうのだ。現状、ギリギリにセットされたプロジェクターの光路をわずかにさえぎるのである。それだけでなくエンクロージャのエッジの部分が光ってしまう。

 プロジェクターとスクリーンを2センチ上方に設置しなおせば、この問題は解決するのはずだが、今の環境ではその余裕がない。1センチも動かせないのだ。

 そこでもっと薄い板材でもってスピーカーを支えることにした。
硬く、たわまない材料で、音質的にも問題が少なそうなもの、といえば金属だ。
厚さ3mmぐらいの銅板があれば理想的だが、近所のホームセンターでは、小さいサイズで厚みも薄いものしか売られていなかった。しかも大変高価である。

 代わりに厚さ3ミリのアルミボードを見つけた。十分な厚みであり、重さも十分にある。30×40センチあるので、フローリングの板材の上に置くと、3枚ぐらいの板材に均一に重さを加えダンピング可能だ。
価格も一枚2000円と手頃。
 これしかない。この上にスピーカーのスパイクを受ける真鍮の凹面インシュレーターが乗ると、ビジュアル的にもイカしている。

 考えすぎると(はたしてこれでいいのか?)と色々不安になってしまうので、何も考えずにアルミボード2枚をレジに持って行った。(多くの人は、こういう買い方を「無駄遣い」というようだが、オーディオ趣味としては大変賢い買い方なのだ。こういう板でもオーディオショップで買うとウン万円以上するわけだから)

 さて結果であるが、正直に言うと、音質的に何がどう変わったのかは「わからない」のである。
元と同じのようにも思えるし、どこかしら違うようにも思える。
だが気持ち的には大いに落ち着いた。これでいいのだ。
スピーカーの周辺で団十郎のように足踏みしても、肉眼で確認できるような揺れは生じなくなった。
この安心感。4000円なら安い出費である。
(もちろんプロジェクターの位置はそのままで大丈夫である)

 よろこんでMM氏に報告すると「アルミの板を敷くなんていうのは聞いたことがない」というが、だからどうしたというのか?
 オーディオ専用のバカ高い板を買っても、得られるメリットの多くは精神的なものだ。同じ安心感を安く買ったんだから、わしは偉いと思う。
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エンクロージャやユニットに使われることもあるのだからアルミはオーディオ的に悪い素材ではないはずだ。
ぴかぴか艶々なので、見た目もよい。

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最近サラウンドに戻し、サラウンドに相応しいフライングモールのアンプ(修理した)に再登場ねがった。
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二年半ぶりにダリ男が来た! [オーディオ&ビジュアル]

 ちょっとした諍いから絶交状態にあったダリ男が数年ぶりに我が家にやってきた。
MM氏が「いつまでもつまらないことで喧嘩してないで・・・」と連れてきたのだ。
わしはダリ男とは、もともと仲が良かったわけではない。
ダリ男が勝手に擦り寄ってきただけである。
だから仲直りもなにもないのだ。
まあ年配のMM氏を立てる意味で、しかたなく部屋に上げたが、わしは今後仲良くするつもりは全くない。
(ダリ男とわしの関係は過去ログを参照してください・・・と書きたいが、ブログに書いたことは本質部分ではなく、オーディオに特化した些末な部分なので、それだけで判断されては困る。過去ログを読む限りでは、悪いのは一方的にわしのように思えなくもないからな・・・)

 しかし能天気なダリ男は、家に上がったことで「万事丸く収まった」と勘違いしてしまい、さっそく
「わ~!三一十ちゃん(この言い方も嫌いなのだ)、安っぽいスピーカーになってるじゃない!仕事、儲かってないんと違う?」
と、品性下劣な発言を連発し始めた。

「わ~!(ダリ男はしゃべる時必ず「わ~!」とまず驚いてみせる。つまらないことで大いに驚くことはわしが一番軽蔑する行為である)これダリじゃん!僕が持ってたのと同じじゃん!あれはクソだった!!」

 「僕が持っていたのと同じ」と言っているが、ダリ男が(非常に短期間)所有していたのは、同じメーカーのブックシェルフタイプである(メントール・メヌエット)。
ダリ男は、この小型スピーカーから良い音を導くことができず、それを推薦したわしのせいにしたのである。

 厳密にいえば、わしがダリ男に推薦したわけではない。このブログに「メントール・メヌエットは良いスピーカーだから欲しい。今度買う」と書いたのを読んだダリ男が、わしに先んじてこれを買ったのだ。

 「わ~!ダリなんか買っちゃダメ~!最低のメーカー。しかも、これ安いやつじゃん!高級志向の三一十ちゃんが、こんなの聞いてるってどういうこと?ねえ?MMさん、これって事件ですよね!

何が高級志向だ!何が事件だ!
ダリ男は、わしのスピーカーにさんざんケチをつけた上に、人差し指でユニットをつんつん突いたりするのだ。
見かねたMM氏が
「あ!ダリ男君!そんなことしちゃダメだよ!」
と言うと、
「わ~!こうすると、音がいいか悪いかわかるんですよ~!知らないんですか~!」
スイカじゃあるまいし、そんなことで何がわかるんだ、このツンボめ。

わしが怒りそうなのを察したMM氏が
「じゃあ、そろそろ帰ろうか・・・」
と言っても、ダリ男は
「わ~!僕はもうちょっと三一十ちゃんとお話ししたいわ~!いったい三一十ちゃんに何が起こったのか?な~んちゃって」
とへらへら笑うのである。

ダリ男は小一時間部屋中のものをいじくったり、文句を付けたりして、とても清々しい表情で帰っていったのであった。わしはその間、一言も口をきかなかった。
ダリ男の去り際のセリフは
「わ~!三一十ちゃん、無口になったね~!大人になったのかな?うふふふ!」
だった。(ダリ男はわしより十歳以上年下である)

その夜、MM氏から電話があり
「悪いことをした。私の前では、あそこまで無神経でないのだが・・・」
と謝るのである。
わしはMM氏の人を見る目の無さにがっかりしてしまった。
「もう二度と連れてこないでください!」
と厳しく非難した。

「ところで・・・ダリ男君がひとつだけ褒めてたことがあったよ。あの『スターウォーズ』のプラモデルは良かったって。」

あ~・・・あれは「スタートレック」だよ・・・

ケーブルをドレスアップする [オーディオ&ビジュアル]

ケーブル類がオーディオにとって重要な意味を持つと言われ始めてからずいぶん経つが、その効果のほどはまだ疑問が多いという状況だ。
「変わった」と言う人と「変わらない」と言う人の割合は、いつまで経っても変わらない。
わしも興味を持って、自作から高額商品までいろいろ試したが、まだよくわからない。
変化を感じたこともあったが、いずれも「漠然とした変化」であり、物理的な変化なのか、精神的な変化なのか自信が持てないのである。

 しかし一つだけ自信を持って言えるのは、「きれいなケーブル」は見ていて「うれしい」ということだ。
黒くて細くて不規則に曲がったケーブルよりも、カラフルで太くてしなやかに流れるケーブルの方が、見た目がよい。見た目が良いと気分が良くなる。
気分が良いと、音楽を鑑賞する際の精神状態も良好になる。
安心してリラックスした気分は、不安を抱えてイライラした状態よりも、音楽が楽しく聞こえる。
多分、音質もアップして聞こえるだろう。

 きれいなケーブルは、高いお金を出さなくても自作することができる。
安価なケーブルにアルミテープを巻く(100円ショップに売っている)。これはノイズ対策に有効であるし、ケーブルを太く立派に「見せる」ことができる。
ただアルミテープをきれいにムラなく巻くのは困難だ。せっかく太くなっても見た目が悪いとダメだ。
そこで、アルミ巻したケーブルに、さらにリボンを巻く。
リボンも100円ショップなどで求めることができるが、実に様々な色や模様のものが売られている。
幅1センチぐらいのものが使いやすいと思う。

リボンは大変巻きやすい。端を両面テープで固定してギュッと絞るようにアルミの上に巻きつけていくと、自分でもびっくるするぐらい美麗で太い、個性的なケーブルが完成する。
アルミが硬いので「しなやかさ」という点では市販高級ケーブルに及ばないが、自作することの満足感が不満を上回るだろう。

 不思議なことに音が良くなったように感じる度合いは、高いお金を払って入手したケーブルよりも自作の方が上だ。経済力を駆使するより、少しでも手間をかけたモノの方が精神に作用する力が強いのだろう。

 聴覚と精神力が不可分の関係にあることを実感するためにも自作ドレスアップ・ケーブルの作成を推薦する。

小さい画面には戻れない [オーディオ&ビジュアル]

知人のKさんが念願のシアタールームを作った。
それまではリビングにスクリーンを降ろして大画面鑑賞を行っていたが、家族が寝静まってから、非常に小音量、あるいはヘッドホンでしか映画鑑賞ができなかったのだ。
だから好きな時間に、(ある程度の)大音量を出すことができるシアタールームは10年越しの夢だったのだ。
しかしKさんは浮かない顔だ。
「音の方は、満足できるのだが、画面がなあ・・・。リビングでは100インチを吊るしてたのだが、今度は部屋が狭いので80インチなんだよ」
100インチから80インチ。たった20インチの差だ。まあ、一般的な感覚では80インチは十分な大画面だ。
しかし、一度100インチに馴染んでしまうと、80インチはとてつもない小画面に感じてしまうというのだ。

 わしも経験がある。100インチから90インチに縮小したことがあったのだ。たった10インチぐらいどうってことないだろう・・・とたかをくくっていたが、いやもう、その差は感覚的には2倍に匹敵したと記憶する。
20インチも違えば、体感的には1/3ぐらいに感ずるのではないか?

Kさんは、まずこういった場合誰もがするように、視聴位置をぐっとスクリーンに近づけていた。
視角に対する画面の専有面積はこれで大きくなるわけだが、これは14インチのテレビに顔をいくら近づけても大画面に感じないのと同じ理由で効果がないのだ。
人間の感覚というものは結構よくできていて、実際にでかいものでないとでかいと感じられないようにできているのである。

わしはアドバイスとして
「100インチの記憶が薄れるまで、シアター断ちをしてみてはどうか?半年か1年ぐらい、シアタールームを『開かずの間』とし、じっと我慢していれば、100インチの記憶が薄れるだけでなく、早く見たいという焦燥感から、小画面でも感動できる体質に変化するかもしれないぞ!」
と言ってみたが、巨大な富士山やジャイアント馬場を見たときの記憶がいつまでも消えないように、100インチ大画面の記憶もそう簡単には薄れぬのではないか?と、ちょっと心配だ。
「お前のせいで1年無駄にした!」
と、また友達を失うかもいれない・・・


オーディオ屋がラーメン屋に [オーディオ&ビジュアル]

 昔はどんな田舎町にも数件のオーディオ・ショップがあった。
しかし趣味のオーディオの衰退とともに、みるみるその数を減じ、現在は最盛期の何百分の一になってしまったという実感だ(実際の数は知らないので、あくまで「感じ」だけれど)。
オーディオ屋を廃業した店主たちは、どんな職業に転じたのだろうか?
わしの知る限りでは「カー用品店」「電気屋」「エアコン清掃業」など電気関係が多いが、「お好み焼き店」「釜飯屋」など飲食業に大きく転じた者もいたという。

 隣県には、ラーメン屋になったオーディオ屋があったそうだ。
店舗はそのまま、看板の「**サウンド」の「**」部分だけをペンキで塗って「らーめんサウンド」という店名をつけたという。
未練が断ち切れてないのは店名だけではない。
「おいしいラーメンを美しい音楽のもとで・・・」
というキャッチフレーズで、店内のBGMは、オーディオ屋時代の名残である名機が奏でたという。
「おやじ!タンノイ・ラーメン!」
「へい!タンノイ一丁!」
まあ、この部分は創作だけれど、案外、そういう名前の商品を出していたのではないか?

しかしラーメン屋の店内に高級精密オーディオ機器は似合わない。
似合わぬどころか、すぐに油でギトギトになって本来の性能を発揮しなくなっただろう。

 オーディオ屋時代の常連が時にやってくる感じだったのか、数年間はほそぼそとやってたが、オーディオ機器が油にまみれていくにつれ客足が遠のき、ついに「ヤケクソラーメン」という、ネギともやしが山盛りになったラーメンを出して(これが美味くなかったそうだ)閉店に至ったそうだ。

 オーディオ屋の店主が作るラーメンというのは、こだわりが強そうだ。
「ドンシャリ型の味」とか「スープの粒立ちが良い」とか「デジタル臭い香り」とか「よく伸びた麺」(これはダメか)とか・・・でも、なんか不味そうだなあ。

FOSTEX PM0.3とTOPPNG D20 [オーディオ&ビジュアル]

わしはパソコンでいい音楽を聴こうという考えはないのだが、今度新しく導入した東芝ダイナブックというノートパソコンのペラペラの音質にはいくらなんでも耐えられない。
そこで前のパソコン(デスクトップ型でスピーカーは内蔵されてない)で外付け使用していた、エナコムだったかの小さいパワード・スピーカー(ヘッドホン端子に繋ぐやつ)をもう一度繋ぐことにしたのだが、いくら探しても見つからない。
あ!前のパソコンを廃棄処分したとき、一緒に送ってしまったのだ!
こりゃ大失敗。

せっかくだから本格的とは言わぬまでも、ちょっとこましなスピーカーを導入することにした。
方法は
(1)前のやり方を踏襲して、ヘッドホン端子にパワード・スピーカーを繋ぐ。
(2)USB端子からDACに繋ぎ、さらに小型プリメインアンプ~スピーカーに結線。
(3)USB・DACからパワード・スピーカーに結線。
のいずれかだが、パソコン・デスクが狭いので、(2)のように機材を増やしてしまうと。ますます手狭になる。
(実は(2)のやり方で、現在、死蔵状態のマイクロピュアCz310ESを使ってみてはどうか?とも思ったのだが、小型スピーカーと呼べる310ESでも、パソコンデスク上では大きすぎることもわかった)
そこで(2)はやめた。
(1)でもいいが、まあ、ネットで調べると、USB・DACには小型・安価・高性能なものが結構あることがわかり、好奇心もあって(3)でいくことにした。

 パワード・スピーカーは、ほぼPC用途限定なので、手ごろなサイズのものが多く、選び慨があった。
比較的評判の良いFOSTEX PM0.3という機種にした。
USB・DACは中国製でこれも定評のあるTOPPNGのD20。
両方合わせても1万8000円。
PC用途としては、これは安いのか高いのか?
先にも書いたが、わしはパソコンにそれほどの高音質を求めてはいないので、これ以上の投資はしたくなかったというのが、本音。
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まずスピーカーだけを、以前と同じようにパソコンのヘッドホン端子に繋いでiTunesでダウンロードした曲を聞いてみたが、なかなかいける。
パソコン内蔵スピーカーよりいいのは当たり前だが、意外に低音が出るし、耳触りの良い音なのだ。

次にDAC経由で聞いてみた。
わしは実は、あまり差が出ないのではないか?と訝っていたのだが、やはり違う。
非常に精練されたきれいな音だ。音質が柔らかくなり、耳なじみの良さがさらにアップ。しなやかさもアップで、これなら十分、高音質と言えるだろう。
ヘッドホン端子から出力された音は、良好とはいえパソコン内蔵スピーカーの延長に過ぎない感じだが、DACを通せば、次元が違う音質となるわけだ。
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またこの1万円弱のDAC、小型だががっちりした作りである。
分厚いアルミパネル、感触の良いスイッチ。控えめなランプ。外観だけで高性能を予感させるのは立派だ。
このメーカーの小型デジタルアンプは使ったことがあるが、あれもなかなか良かった。
今回は単体DACという、よりマニアックな製品だが、この価格なら満足だ。
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